殺戮都市~バベル~

薙刀で貫かれた傷が……治りかけている?


手にしているのはPBM。


そうか……ソウルを使っての回復か。


薙刀が身体を貫いている状態で、以前恵梨香さんがやったような瞬間回復を使えば、引き抜いた時に傷が開くかもしれない。


だから、貫かれている間に、通常回復でゆっくりと回復させたんだ。


「……あー、もうっ!何なの何なの!?これじゃあ私一人が悪者みたいじゃん!私はぁ、吹雪を傷付けたやつが許せないだけなのにぃ!」


太刀から手を放し、地団駄を踏んで悶える雪子さん。


「もういい、もーいいっ!!あんたら早く消えなよ!私の気が変わらないうちにさ!真治も吹雪も、これで良いんでしょ!?」


不貞腐れた様子で、三人に背を向けて手をヒラヒラと振る。


「は、はは……た、助かった……」


「助かったじゃないよ!二人とも逃げるよ!二毛、立てる!?」


安心しきった男二人とは違い、急いで二人を立たせようとする梅原。


起こされた二毛の胸には血痕があったけど……そこは自軍の陣地。


ボルトが刺さったであろう場所に、もう傷はなかった。


「……ガキ。礼は言わねえぞ。次に会った時は、礼の代わりに刃をくれてやるよ」


梅原の肩に腕を回した状態で、俺を指差して舌を出した二毛。


だけど俺は……二毛が、城井を守ろうとした行動を見て、一つの答えが見えた気がする。