殺戮都市~バベル~

「いやあ、ごめんごめん。客がいるのに吹雪と抱き合っちゃったよ。それにしても、『死神』を実際に見る事が出来るとはねえ。いやあ、長生きはするもんだ。うん」


姉妹の絡みを散々見せられた後、俺達は部屋の中に入って雪子さんと話をしていた。


やはりと言うか、奈央さんの姿はない。


雪子さんの他には三葉さんがいるだけ。


「死神と呼ばれるのは好きじゃないな。北条でも恵梨香でも好きに呼べば良い」


愛想のない人と、愛想を振り撒く人の対面だ。


「しっかし、あの時は見事な負けっぷりだったね真治。もうさ、横で見てて死ぬのがわかったもん」


ソファに向かい合って座った俺を指差して、膝をバンバンと叩いて雪子さんが笑う。


そんな風に笑わなくても良いじゃないか。


俺だってさ、必死に戦ったんだから。


「でもまあ……戦闘中でもないのにここに来れたって事は、抜けて来たんでしょ?化け物だらけの中央部をさ」


「え、ええ……まあ。逃げただけですけどね」


あの場で倒したポーンは一匹もいない。


強くなったから倒せるかなと思ったけど……そう甘いもんじゃなかった。


「その話はどうでも良い。単刀直入に言うぞ?雨村雪子、私達と共に、バベルの塔に行かないか?戦える人間が必要なんだ」