殺戮都市~バベル~

吹雪さんがチャクラムを投げている所は見た事あるけど……近接戦闘は初めて見た。


恵梨香さんが全てをなぎ倒す力だとすれば、吹雪さんはそれすらも受け流しそうなしなやかさを感じる。


俺には……とても出来そうにない動きだ。


「ポーンに殺されずに辿り着けたなら、及第点といった所かな」


トンファーに付いたポーンの血を振り払い、俺に近付いて肩をポンッと叩いた恵梨香さん。


「あ、ありがとうございます……」


二人と一緒なら、なんとかなるだろう。


俺も少しは強くなったから、足手まといにはならないだろうと思い込んでここまで来たけど……そんなもんじゃない。


足手まといにならないどころか、二人との力の差を見せ付けられただけだ。


総力戦で遭遇する星3レア以下のやつらは、相手にならないくらい強くなったはずなのに……上が見えない。


縮まったかと思った距離は、姿が見えないくらい遠くにいるというのがハッキリとわかっただけだった。


「やるじゃん少年。ポーンを攻撃しながら逃げ切るなんて、なかなか出来ないよ?普通なら足を止められて、囲まれて食われるね」


あっけらかんとした様子で、笑いながら歩き出した吹雪さん。


褒められたんだろうけど……力の差を知ったから、素直に喜べないな。