殺戮都市~バベル~

ビルの入り口、ガラスの向こうにはポーンの群れ。


日本刀を取り出して、下手すれば死ぬという状況を前に緊張する俺とは対照的に、二人はいつもと変わらない様子。


きっと、何度か同じ事をして、乗り越えたという事実が自信になっているのだろう。


そんな自信は……俺にはない。


「じゃあ行こっか。ここで突っ立ってても何も変わらないしね」


「うむ、そうだな」


吹雪さんがそう言った後、恵梨香さんがドアを開けて外に出た。


瞬間、外のポーンが一斉にこちらを見る。


いきなり走って来るわけでもなく、様子見と言わんばかりに距離を取って警戒している。


そんな中、恵梨香さんと吹雪さんがビルを出て、左側に向かって駆け出した。


その行動に、ポーン達が反応して二人に向かう。


「く、くそっ!」


飛び出すタイミングがわからなくて出遅れた!


慌てて俺もビルから飛び出して、二人の後を追って走った。


俺の動きにも反応したポーンが、物凄い勢いで迫って来る!


二人はそんな事などお構いなしに西軍に向かっているけど……出遅れた俺はそういうわけにもいかない!


周囲を見回しながら走る俺に、二体のポーンが迫る。