殺戮都市~バベル~

嵐のように猛威を振るって、そして去っていった男達。


敵だけど……妙に爽やかなやつらだったな。


自分達の信念というか、芯が一本通っているような感じだ。


あっちにフラフラ、こっちにフラフラしている俺とは随分違う。


偶然遭遇したけど……戦えて良かったと思える相手だ。


「無駄な事はしない……か。考えた事もなかったな」


俺にとって無駄な事は何なんだろう。


街の中央にそびえる塔に向かう為には、強くならなければならない。


その為には人を殺してソウルを集めなければならないから、無駄とは言い難い。


今までの行動を振り返りながら、何かしら理由を付けて無駄じゃなかったと言い聞かせた。


これから……無駄な事をしなければ良い。


しばらく歩いて、傷を負った東軍の人間とすれ違ったりしたけれど、悩んでいた俺はそれを見逃して。


そうじゃないだろと頭を抱えて、恵梨香さんと吹雪さんがいるビルの前に到着した。


無駄な事をしないという信念は、あいつらの物であって俺の物ではない。


持つべきは俺の信念。


何をどうすれば良いか……答えを出さないと、この先、感情に流されて日本刀を振るう事が容易に想像出来たから。