殺戮都市~バベル~







『戦闘が終了しました。なお、30分後に洗浄を開始しますので、屋内に避難してください』







そんなアナウンスがPBMから聞こえる。


今日は洗浄日か。


30分あれば、ホームポイントに設定したあのビルに戻れるだろう。


だけど何だろう、この虚無感と言うか……心にポッカリ穴が空いたような感覚は。


理沙を帰した事を後悔している。


帰り際に見せたあの表情が、頭から離れない。


どうしていつも、本当に言いたい事が言えないんだよ。


自分が傷付く事を恐れて、相手に選択させて。


俺が言いたい事を全く伝えられずに、結局後悔してしまう。


「何がなんでも理沙を連れて行くべきだったな……くそっ!」


次に会ったら、絶対に連れて行く。


だから、それまでに、今よりも強くなっていてほしい。


そう思う事しか出来なかった。


そんな事を考えて道を歩いていると、前から東軍の人間が光の壁に向かって走って来るのが見えた。


南軍の攻撃をかいくぐり、戦闘終了まで生き延びた人達。








「南軍のガキがいるぜ!光の壁を越える前に、ソウルを一つ稼ぐとするか!」


「あ、汚ねえ!!俺が最初に目を付けてたんだぞ!」


「うるっせえ!早い者勝ちだ!!」








口々に叫びながら、光の壁と自分達の間にいる俺に向かって、男達が武器を構えて襲い掛かって来た。