殺戮都市~バベル~

理沙に会えた。


それが嬉しくて、会話が色々飛んでしまったけど……俺が考えなければならないのは、これから理沙をどうするかという事。


このまま、俺が守ってやると言って連れて行くべきか……それとも、仲間の元に帰した方が良いのか。


「理沙は、この後どうする?どうしたい?」


なんて、俺が守ってやるから付いて来い……と、言えないのが俺の弱い所だ。


理沙を連れて行っても、恵梨香さんに「邪魔だ。東軍に帰せ」なんて言われるのが目に見えてる。


それでも理沙が望むなら、俺は何としてでも恵梨香さんを説得しようと思っていた。


だけど……。











「皆の所に戻りたいかな……やっぱりここって、私がいるべき場所じゃないよね」









理沙はあっさりと、俺が求めていた答えと逆の事を口にした。


俺の僅かな迷いを、理沙は察知したのだろうか。


悲しげな表情を浮かべながらも、無理に笑っているその姿に、俺は何も言えなくなった。


元の世界とか、この街とか関係ない。


どこにいたって俺は、理沙に気持ちを伝えられない臆病者なんだと、この時はっきりとわかってしまった。