殺戮都市~バベル~

考えないようにしていた。


奈央さんや吹雪さん、恵梨香さんでさえも、俺の前で服を脱ぐ事に抵抗を見せずに、それどころか「襲え」と言われるくらいだから。


きっと、そういう事もするんだろうなと思ってはいたけど……。


まさか……理沙までもが。


その発言に、俺は何も言えなくて、肩を掴んだままジッと理沙を見詰めていた。


「……真治が同じ軍だったら、私の事を守ってくれたよね?どうして敵同士になっちゃったのかな……」


ショックは受けたけど、顔を背けて話す理沙に、何か言わなければと、慌てて口を開く。


「あ、当たり前だろ。敵軍にいるのは仕方ない事だけど……でも、俺の知り合いが、色んな軍の強い人間を集めて、街の真ん中にある塔を目指そうとしてる。強くなれば、敵味方の関係なく、一つの目標が出来るんだよ」


恵梨香さんが掲げた目標が、俺の目指すべき道だ。


それに共感したから、一緒に行きたいと思ったけど、まだまだ弱いと言われて拒否された。


強くなれば、それも可能になる。


敵でも味方でも、守りたい人を守れるかもしれないんだ。










「やっぱり強いね。そんな真治が、私は好きだよ」










真剣な表情で俺の目を見る理沙。


どちらからというわけでもなく、お互いに顔を近付けて……俺は、震えながら理沙と唇を重ねた。