殺戮都市~バベル~

「……!?真治!ここにいた人達は!?」


「て、敵だと思って……で、でも、襲われたから仕方なく……」


先に手を出したのは俺じゃない。


でも、このホテルに入ったという事は、ここにいる敵を殺しに入ったって事だよな。


考えなくてもわかる事なのに……理沙は、それでも手を握っていてくれた。


「そっか……でも、仕方ないよね。敵同士なんだから」


理沙にそう言われると……辛い。


つまりは、俺達も敵同士で、殺し合わなければならない運命なのだから。


特別なのは、恵梨香さんくらい強い人達だけだ。


「ご、ごめん……理沙を守ってるなんて知らなくて。なんて、謝っても許される事じゃないよな」


いくら復活すると言っても、人を殺した事が謝って済むはずがない。


「……どうして私を殺さなかったの?寝てたんだから、殺そうと思えば簡単に殺せたのに」


「こ、殺せるわけないだろ。幼馴染みなんだからよ」


そうだけど……そうじゃないだろ。


俺は……理沙が好きだから。


奈央さんに抱いた淡い恋心とは違う。


同い年の幼馴染み……小さい頃から良く知っている、理沙の事がずっと好きだったから。