殺戮都市~バベル~

……いくらいつもの半分しか力が出せないとは言え、この人もそんなにレアリティが高くはないのだろう。


ギリギリだけど動きに反応出来たし、奇襲に近い形で飛び込めたのが勝因だったな。


日本刀を振り、刀身に付いた血を払う。


目の前の女性は光の粒へと変わり、空気中に消えて行く。


この光景はいつ見ても幻想的というか……綺麗だ。


人の命が一つ散って、どこかで復活する為の儀式と言うか……これが命そのもののような気さえする。


さて、ベッドに誰かいるのか?


女性が死ぬ直前に、気にしているように見たよな。


日本刀を構えたままベッドに歩み寄り、頭まで布団を被った誰かが……そこに横になっていた。


このまま殺すべきか……。


そう考えもしたけれど、これが罠だとしたらどうだ?


布団を捲って急に襲い掛かって来るかもしれないし、もう既に布団の下で武器を構えているかもしれない。


危険は避けるべきだけど、その罠でさえもどうにかなりそうな気がして。


俺が学ぶべき事はまだまだたくさんあると思い、布団を勢い良く捲くった。












「……えっ!?」









俺は自分の目を疑った。


そこに寝ていたのは……幼馴染みの中川理沙だったのだから。