殺戮都市~バベル~

三階に到着して、ポーンという音が聞こえたと同時に扉が開いた。


その瞬間、僅かな隙間から侵入して来る細い矢。


辛うじて見えた!


想定していただけに、首を傾けて回避すると同時に、待ち構えていた男に向かって駆け出した。


エレベーターの中で、真ん中に立っていたのは、攻撃を誘発させる為。


外から見えない位置にいると、敵は俺の姿を確認してから攻撃をしただろう。


それだと、回避が困難だと感じたから。


「く、くそっ!」


男は、次の攻撃の為に矢を取り出すけど……遅い!


ダンッと床を踏み締めた勢いそのままに、弓ごと身体を真っ二つに斬り裂いた。


「がはっ……」


ドサリと身体が崩れ落ちて、びくんびくんと痙攣したように震えて……しばらくして、光の粒に変わった。


「ん?部屋の鍵か?」


男がいなくなった床、そこに落ちていた鍵を拾い上げて、それを見てみる。


303。


仲間がそこにいて、こいつは見張りなのだろう。


俺よりも弱い相手と戦うのは、いじめてるみたいで好きじゃないんだよな。


それでも敵を殺さなければ、強くなれないからこの街はタチが悪い。


エレベーター前から廊下を見てみると……誰もいない、静かな空間が奥に伸びているだけだった。