殺戮都市~バベル~

「素顔が知られれば、ヘルメットを脱いだ時も気が抜けなくなる。そして何より、頭部への攻撃から守ってくれるからな。防具として付けているから、これを取る必要がないのだ」


完全に戦い前提の考え方だな。


だからこそ、賞金首ランキングが1位なのかもしれないけど。


「そ、そのわりに吹雪さんは素顔ですけど……」


「吹雪は私のサポートだからな。私が目立てば、吹雪に視線は向かなくなる」


考えてないようで、考えてるんだな。


自分が目立てば、周りの影が薄くなる。


そうなれば、その人達の生存率は上がるし、攻撃も決まりやすくなるって事か。


西軍に攻めた時にも、内藤さんが目立っていたけど、あれと同じなのかな。


……って、内藤さんの事を忘れていた。


見付けたら教えてくれって言われたけど、別に言わなくても良いよな……。


しばらく歩いて、吹雪さんがいるビルに到着した。


階段を上って、あの仮眠室。


「えっと……ここにいます。入ってください」


「案内すまんな。だが……どうして少年は入らない?吹雪がここにいるんだろう?」


吹雪さんがいるから入らないんだよ。


パンツ一枚で寝ているのに、俺が入るわけにもいかないだろ。