殺戮都市~バベル~

屋上にはまだ二人……これから殺されようとしている人がいる。


俺と新崎さんは人の群れに紛れるように進み、ビルの中に入った。


多くの人は屋上を見ていて、俺達がビルに入った事に誰も気付いていない。


いや、気にしていないだけか。


皆、この腐ったショーに夢中のようだし。


「明美さんはどの部屋にいるんだろう。新崎さん、手分けして探しませんか?」


「手分けしなくても大丈夫だよ。明美さんは……こっちだ」


そう言って階段を指差す新崎さん。


なんだ、PBMで何階にいるのかもわかるのか。


それだったら話は早い。


「じゃあ、俺は後に付いて行きます!」


俺の言葉に頷いて、新崎さんが階段を上がる。


二階、三階と通り過ぎて四階に。


だけど……新崎さんは、さらに上に行こうとしたのだ。


「え!?あの……新崎さん?屋上は、違うんじゃないんですか!?」


「い、いや……こっちで合ってるんだ。こっちに行かなきゃならないんだよ」


まさか……まさか!


ビルの屋上のへりに立たされていた人は二人いた。


そのどちらかが明美さんだって言うのか!?


それなら急がないと!


明美さんが殺されてしまう前に!