殺戮都市~バベル~

俺が死んで、三日も経過していたと言うならそれは仕方がない。


早く奈央さんを……という焦りはあるけど、新崎さんを放っておく事は出来ないよな。


「とりあえず、俺は明美さんを探して来ます。どこに行ったかとか、心当たりはないんですか?」


こんなにゲッソリしている新崎さんを放ってはおけない。


「ま、待ってくれ!俺も行くから!頼む、これ以上一人にしないでくれ!」


俺よりも年上の男性が、情けない声を出して懇願している。


普段なら、「こんな大人にはなりたくない」とか思いそうだけど、この街では、年齢も性別も関係ないんだよな。


強くなければ死ぬ。


ただそれだけの単純な世界なのだ。


コンビニ袋から飲み水を取り出して、新崎さんはそれを一気に飲み干した。


「さ、さあ……行こうか。お腹もいっぱいになったし、これでなんとかなる」


「いや、新崎さん。水を飲んだだけじゃないですか……まさか、食べ物を買う金がないんじゃ……PBMを見せてください」


その言葉で、悲しそうな表情を浮かべて、ポケットからPBMを取り出して画面を見せる。


その右上の数字は……ソウルが0、所持金は351円と、絶望的な物だった。