「な、何って、西軍に行ってただけ……って、ちょっと待ってください!三日?三日って言いました?」


耳がおかしくなったのかと、もう一度尋ねてみる。


俺が沼沢に殺されて、すぐに目覚めたはずなのに、三日だって!?


「そうだよ!真治君と奈央が西軍に向かってから、81時間が経ったんだぞ!?その間に俺は……皆もう帰って来ないかと思った」


やつれた顔を俺に向けて、目に涙を浮かばせる新崎さん。


よほど辛い事があったのか、俺の顔を見て安心したかのように。


「……え?皆もう帰って来ないって、明美さんはどうしたんですか!?新崎さんと一緒にいましたよね!?」


まさか……死んでしまったのか?


ソウルが0になって、鬼頭竜二のように……。


「明美さんか……彼女は、弱い俺に愛想を尽かして出て行ったよ。『あんたと一緒にいたら、命がいくつあっても足りない!』ってね……」


……生きてたんだ、良かった。


それにしても明美さんは相変わらず辛辣だな。


新崎さんは確かに強いとは言い難いけど、そんな事を言って出て行かなくても。


なんて、俺が奈央さんを連れて行ったのが悪かったのかな。


少なくとも、奈央さんと明美さんは仲良くやっていたみたいだったし。