殺戮都市~バベル~

雪子さんに連れられ、部屋から出た俺は、階段を下りながら考えていた。


三人は、俺を切り捨てたわけじゃない。


その逆で、俺に生きろと言ってくれた。


もしも、今から西軍の人達の前に行って、殺されてしまうなら、俺はまだまだ弱いという事だ。


生きる為には……雪子さんが言うように、大暴れするしかない。


総力戦とは違った、奇妙な緊張感。


大人数対大人数の戦いだと、味方がいるという安心感があるけれど、今はそれが一切ない。


さっきの口ぶりだと、雪子さんは手を貸してくれない。


完全に、俺一人の戦いになるんだ。


「どうした?緊張してる?さっき、あんたをPBMで見たけど、星5レアの『打刀』を持ってるんでしょ?それなら、数でしか攻められない雑魚なんか蹴散らしてやんなよ」


俺の不安を見透かしたように、雪子さんが話してくれる。


この状況に持って行ったのは雪子さんだけど……結局の所は、この街では弱い者は死ぬ。


それだけの事なんだ。


俺には、この状況を打開する力がある。


そう信じてくれているって思いたい。


「それから……吹雪にまたあったら、ここにいるから会いに来てって言っといてよ。勝手だけど、頼んで良いかな?」


階段の一番下で立ち止まった雪子さん。


その横を通り過ぎて、俺は日本刀を抜いて答えた。








「はい!必ず伝えます!」