殺戮都市~バベル~

どうすれば良いかもわからないまま、 日本刀を抱えて道路の縁石に腰を下ろし、ただ何かを待っていた。


知らない街を、闇雲に動き回っても仕方ないし、誰かの指示が欲しかったから。


あの声でも、誰でも良い。


こうしろと言ってくれなけば、この静かな街で、何をすれば良いかわからない。


「車が一台も通ってない道か……何か不気味だな」


路地や農道じゃない。


片側三車線の大きな通り。


こんな大通りで、車がないのは不自然極まりない。


向かって左側には高架があり、上にも道路が伸びているはずなのにな。


そんな事を考えて、溜め息を吐いた時だった。






俺の目の前に、光に包まれて誰かが……いや、明美さんが、地面に座り込んだ状態で現れたのだ。


「あ……明美さん!良かった、無事だったんですね!」


慌てて立ち上がり、明美さんに駆け寄ってみると……無事とは言い難いみたいで、肩と右足から血が。


「全然無事じゃないわよ……でも、不思議とあんまり痛みはないけどね」


そう言って、肩の傷を俺に見せる為に、服をずらす。


「わ、わ、あ、明美さん。見えてますよ」


「何言ってんの。見せてるんでしょ。どう?怪我は酷い?」


いや、ブラジャーが見えてるんだけど……でも、明美さんが見せた場所は怪我などなかったのだ。