殺戮都市~バベル~

内藤さんが、奈央さんがポーンの注意を引いてくれているこの間に!


首に巻き付いた鎖を握って、内藤さんの方に顔が向いている。


俺は死角から迫るように、顔が向いている反対側から一気に駆け寄った。


狙うは脚!


鎖鎌がよほど鬱陶しいのだろう、俺に気付いている様子もなく、容易に接近を許す。


そして振り下ろした日本刀。


渾身の力で斬り付けた……けど、刃はポーンの太ももに僅かにくい込んだだけで動きを止めた。


ハラリと、切断された毛が落ちる。


「!?真治君、離れて!」


突然の奈央さんの声に、俺はポーンを見上げた。


するとそこには、振り上げた拳。


目が……俺を見ていて。











ヤバい、逃げるのが遅れた。











拳が振り下ろされるのを見て、死を覚悟したけど……その瞬間、俺の身体に何かが巻き付き、グッと横に引かれたのだ。


ドンッと、地面を殴り付けたポーンの左手。


ギリギリのところで地面に倒れ込んで、それを回避した俺の身体には、ロープのような物が。


その先を辿ると……背後にいた女性が、鞭で俺を助けてくれたのだ。


「な、何なのあんた達は!敵じゃないの!?どうして私達を助けてるのよ!バカじゃない!?」