殺戮都市~バベル~

今は、西軍も南軍もない。


ここで食われてしまえば、俺達はホームポイントに戻されてしまう。


移動だけでも大変だっていうのに、西軍に攻め込んですぐにポーンに食われてたまるか!


まだ、西軍の女性達は恐怖で動けない様子。


ここは俺達だけでやるか、逃げるか……。


「内藤さん、逃げるってわけには……いかないですかね?」


「無理だな、こいつは足が速い。追い掛けられたら、背中からバクッといかれちまう。それにな……か弱いレディを見捨てて逃げるほど、俺は腐っちゃいねえ!」


この人の事を良く知っているわけじゃないけど、なるほど内藤さんらしい答えだ。


手に持っていた人が、光の粒へと変化して、ポーンが不思議そうに首を傾げて辺りを見回す。


そして……俺達を見ると同時に、ニタリと笑って舌を出したのだ。


「来るよ!気を抜かないで!」


奈央さんの声に、俺は腰を落として日本刀を構えた。


怖い……前に食われた恐怖が、俺を襲う。


そんな中、ポーンが俺達に向かって駆け出した!


改めて見ると、やっぱり速い!


だけど……。










俺に伸ばしたポーンの手を、日本刀で防御した。


勢いに押されて、後方に弾かれて地面に転がったけど、素早く体勢を立て直す。


「黒井や死神ほどじゃ……ない!」