殺戮都市~バベル~

俺達が光の壁を出た所で戦ってる間に、誰かが先に入ったのかな。


それにしてもこんな場所で戦ったのか?


負傷した人が通ったという可能性もない事はないだろうけど……。


「そこの建物の陰に気を付けろ!」


内藤さんが突然発した言葉に、ビクッとなりながらも、三人でゆっくりと近付く。


なるべく足音を立てないように、慎重に。


そして、背中を押された俺は、建物の角に日本刀を向けて、大きく一歩踏み込んだ。











「……誰もいませんよ?」


内藤さんの勘が外れたのか、そこには人影はない。


「おかしいな。こんな隙だらけな背中を見て、飛び出さないやつなんていないだろ、普通は」


……まさか、俺は囮だったのかよ。


何もなかったから良かったようなものの、もしも襲われたら死んでたかもしれないじゃないか。


「ちょ、ちょっと内藤さん!真治君を囮にしないでよ!するならするで言ってくれなきゃ、こっちにも準備ってものが……」


「む!か弱い女性の悲鳴が聞こえる!待っていろ!俺が助けてやるぞ!」


聞いてないし。


血が、道の奥へと続いている。


西軍の人間もいないし、何かおかしいと思いながらも、内藤さんの後を追って俺達も走った。