殺戮都市~バベル~

少しして、恵梨香と名鳥が店内に入って来た。


「よぅ、お二人さん。久しぶりだな。元気してたか?」


名鳥は相変わらずゆるーい感じで、黒井の隣にドカッと腰を下ろした。


席に着くなりタバコを取り出して口にくわえると、その先端に火を点ける。


「元南軍最強の男と、元東軍最強の男が、この世界でこうして並んでいるのは不思議だな。二度と会う事はないと思っていたのに」


「いやいや、恵梨香ちゃんが俺達を探し出したんでしょうが!何を偶然みたいに言ってるんだよ」


恵梨香は……相変わらずだなあ。


この天然っぷりというか、人の事はどうでも良いと思ってる感じが全然変わらない。


「恵梨香、ひっさしぶりー!ねえねえ、少年の制服で何か特徴ってなかった?学校を特定するのが楽じゃないかなって思うんだけど」


「む、会っていきなりその話か?まあ、話が早くて助かるが。少年の制服……学ランだな」


いや、それは皆わかってるよ。


だけどそれじゃあ特定なんて出来ない。


「んー……あ、少年の幼馴染みの子っていなかったっけ?ほら、あっちで話してくれたじゃない?あの子はセーラー服だったの?あ、私服って可能性もあるか」


あの世界で聞いた事がある、東軍で死んだ、少年の幼馴染み。


その子の制服が何か特徴があれば良いんだけど。