殺戮都市~バベル~

クイーンは倒した。


だけど、この世界を形作ったという主はまだ……生きている。


恵梨香さんが攻撃しようとして、クイーンが止めようとしたのなら、そうされては困るという事だ。


涙を拭い、ゆっくりと起き上がった俺は、日本刀を取り出して吹雪さんの遺体をチラリと見た。


全身穴だらけで、ピクリとも動かない。


「吹雪さん……俺がもっと、早くにどうにか出来ていれば……」


そう呟いたけど、俺の力ではあれ以上早くというのは無理だったかもしれないな。


恵梨香さんが拳銃でクイーンを撃ったから、守りが弱くなる事に気付き、ランスを引いた事でレベルが上がった。


そして、衝撃波の後、恵梨香さんが俺を押し戻してくれたからこそ掴めた勝利。


結局……こうなるって運命だったのかと、主の前に立ち、日本刀を握り締めて考えた。


「この世界が、あんたが形作った物だとしたら……あんたを殺せば終わるのか?この歪んだ世界は」


日本刀を主に向けて、ボソッと呟く。


目を閉じたまま、返事をしない主に苛立ちを感じ、俺は日本刀を振り上げた。


こいつがこんな世界を作らなければ、皆普通に生きていられたのに!