殺戮都市~バベル~

「二人とも離れて!こいつは俺がやります!多分……この中では俺しかやれません!」


銀色の異様な化け物、クイーンを前に、俺は日本刀の先端を向けて呼吸を整えた。


レベル100になって、やっと届いた刃。


俺が知る中で、この化け物とまともに戦えるであろう人物はたった一人。


その人間の実力ではなく……武器のレベル的に、戦えるのは松田だけだ。


きっと、レベル100でなければ、こいつに一撃を入れる事すら叶わないのだろう。


俺はようやく、その入り口に立てたのだ。


「くっ!吹雪!少年をサポートするぞ!私達の力が通用しないなら、全力で少年を支える!」


「仕方ないよね……さっきでダメだったのに、こんなに姿が変わっちゃって、やれると思えないし」


恵梨香さんも吹雪さんも、わかってくれたみたいだ。


二人は、この街に来た時から俺を導いてくれた。


そんな人達が、最後まで支えてくれるなんて、これほど心強い物はない。


神経を研ぎ澄ませ、クイーンの動きに合わせられるように膝を曲げる。


そして……クイーンが動いた!


獣が獲物を狙うように、勢い良く俺に飛び掛かり、腕を突き出したのだ!