殺戮都市~バベル~

「動き回れ!無駄も無理もない!何としてでもこいつに勝つんだ!」


まだ強化も終わってないのに、動きながらやらなきゃならないのかよ。


このレベルの敵を相手に、それはかなり厳しいんじゃないか?


と、思っていた直後、クイーンが掌を俺に向ける。


来るっ!!


回避する間もなく、激しい衝撃が俺を襲う。


ドンッと、身体を押されたように、恵梨香さんと共に後方に弾かれた。


「恵梨香さん、すみません!」


吹っ飛ばされながら、後方の柱の位置を確認した俺は、隣にいる恵梨香さんの背中を蹴って空中で移動。


咄嗟に蹴ったけど、俺も恵梨香さんも、上手い具合に柱に救われて窓の外に飛ばされるのだけは回避出来た。


「飽くまで私達を落とそうと言うのだな!ふざけるな!」


柱に着地した恵梨香さんが、素早く拳銃を引き抜き、クイーンに向かって引き金を引く。


射撃が下手な恵梨香さんの攻撃は、クイーンの身体をかすめる事もなく逸れるけれど……その中の一発が、偶然クイーンの頭部に直撃して、微かによろめかせたのだ。


「チッ!これも効かないとは……少年!強化はまだか!」


恵梨香さんは効かないって言ったけど……銃弾が直撃して、クイーンがよろめいた。