殺戮都市~バベル~

「この声……どこかで聞いた事があると思ったら、PBMのアナウンスと同じ声だよね?」


吹雪さんがボソッと呟いたけれど、今はそんな事はどうでも良い。


問題なのは、多くの人を犠牲にしてこの塔に来たのに、何も得られないという事だ。


それは、俺達がやって来た事の全てを否定されているようで、ここからどうすれば良いかがわからない。


何もないかもしれない……とは、少しは考えていたけど、本当に何もないなんて。


「ここに来るまでに、警告はしたはずだ。塔に近付かぬよう、ナイト、ルークを配置したのに、それでもお前達は来た。高山真治……チュートリアルで星5レアを手に入れた異端の存在。私はお前を見ていた。お前が強くなればなるほど、モンスター達が強くなったと気付かなかったか?」


そう言われてみれば……。


最初にナイトが現れた時は、沼沢との戦いに勝った後。


ルークが現れたのも、黒井との決闘で勝った後だった。


そして、塔の周りにポーンやナイトが溢れたのも……黒井との二度目の決闘に勝利したから……か。


ビショップはいつからいたかは知らないけど、それがもしも松田との戦いの後だとしたら、こいつの言っている事は理解出来る。