殺戮都市~バベル~

まだ光の粒に変わっていない……。


攻撃が浅かったのか、まだ大剣を握り、動こうとしている。


ここまですれば、もう戦えないだろ……と一瞬考えたけど。


そうだ、ここは西軍。


自軍にいる人の回復は、異常な程に早くて、怪我をしたくらいなら、すぐに傷は癒えて戦いに復帰出来るんだ。


これが、防衛戦の方が有利に戦える理由なんだ。


「こ、殺すのか……」


悩んでいる暇なんてないのはわかってる。


殺さなければ、次の瞬間背後から斬られてしまう。


ゴクリと唾を飲み込んで、倒れている男に刃を向けた。


そして……。










「うわああああああっ!!」









フワッとした感覚に包まれると共に、頭の中が真っ白になって、俺は男の首に日本刀を振り下ろしたのだ。


刃は地面すらも斬り、男の頭部が弾かれるように転がる。


何かが……俺の中で弾けたような気がする。


手の震えは止まっていない。


だけど、何度か戦闘を経験し、圧倒的な力の差を目の当たりにした俺の中で、確かに何かが変わったような。


そんな実感がある。


でもそれが、強くなったというわけではないのもわかってる。