殺戮都市~バベル~

光の壁が近くなると、その前に集まっている人達の姿に、俺は圧倒された。


今から敵軍に侵攻するという緊張感が、俺にまで伝わって来て、早くも手に汗をかいている。


そんな中で……。


「ヘイ、ボーイ!緊張しているのかい?まだ始まってもないのに、今からそんなんじゃ、あっという間に殺されちまうぜ?」


気付いたら震えている俺の背後から、誰かが声を掛けて来た。


コンビニで絡んで来たやつらだけじゃなく、こんなフレンドリーな人もいるんだな。


「は、初めて西軍に行くんです。ちょっと緊張し……」


そう言いながら振り返ってみると……。


「じゃあ、俺が一緒に戦ってやろう!こう見えて、結構強いんだぜ!?」


そこにいたのは、真っ白な着ぐるみ……と言うか、白鳥のコスプレをした男が、グッと親指を立てて俺に何度もウインクをしていたのだ。













う、うわあ……。


この街には、おかしなやつが多いと思っていたけど、この人が外見で一番おかしいよ。


男の頭の上には白鳥の頭、そこからスッポリと胴を包み、股間が盛り上がっている。


腕と脚は肌が露出していて、レースのフリルのスカートのような物が、変態っぷりを強調していた。