殺戮都市~バベル~





『20分後に、戦闘が開始されます。敵軍のキングを破壊して下さい』





そのアナウンスがPBMから流れたのは、拠点を出て一時間とちょっとが過ぎた頃だった。


早足で歩いた俺達は、西軍と南軍を仕切る、光の壁が見える場所まで来ていた。


「なんとか……トラブルもなくやって来れたね。もう少しだから間に合いそう」


「結構遠いですね。戦闘が始まる前に疲れますよこれ……」


俺達が選んだのは、大通り。


人が少ない細い道を行くという選択肢も考えたけど、どこに潜んでいるかわからない上に、囲まれたら逃げにくい。


俺達が取っていた戦法が、そのまま俺達に襲い掛かって来るから。


「もう一度言っておくけど、大通りの戦いは、待ち構えている地上の敵と、ビルの高い場所から矢を射る敵に気を付けないとダメよ? 奇襲は少ないけど、待ち伏せられてて抵抗が激しいから」


「だから、真ん中よりも端にいろ……ですね。待ち構えている敵の横に回り込むように戦えば良いんでしょ?」


「うん、正解。真ん中は、『俺は強いんだぜー』って、自信のある人が固めてるから、初心者は端から」


聞くと簡単そうに思えるけど、決してそうじゃないんだろうな。


総力戦と光の壁が近付いて……俺の心臓が、激しく動き始めたのがわかった。