殺戮都市~バベル~

「ルークじゃとぉぉぉっ!?こんな時に厄介なやつが現れおってぇぇぇっ!」


前線でハルベルトを振り回し、チラリと後方を見たおっさんが怒鳴った。


くっ……この中でルークとまともに戦えるやつは……。


おっさんが戦っている所を見はしたけど、足止めが精一杯って感じだったし、三笠のレベルでは相手にならない。


「月森さん!行けますかっ!?」


「む、無茶言わないでよっ!一人であれと戦えって言うの!?今でも結構厳しいのにっ!」


良く見れば、月森は南軍の人達を守りながら戦っている。


ここで彼女がいなくなれば、今以上に被害が広がるのは明白。


だったら、俺か菅が行くしかないか。


「菅さん!俺がルークをやります!ここは任せて良いですか!?」


人に頼むよりも、自分で行く方が断然早い。


そう思って菅に尋ねてみたけれど……。










「いや、真治君が行かなくても良いんじゃないかな?ルークはここまで来れないと思うよ?」









ナイトの死骸の上で、意味深な笑みを浮かべる菅。


「何言ってるんだよ!もうそこまで来てるのに!」


「来れないって。だってさ……あそこには、あの人がいるから」


そう言って街の方を指差すと、こちらに向かって歩いて来ていたルークが……突如よろめいて、ビルにもたれ掛かるようにして倒れたのだ。