殺戮都市~バベル~

「……し、真治君は誰に影響されたの?やっぱりとんでもなく強い人の戦いだったんでしょ?」


沈黙に耐え切れなくなったのか、奈央さんが思い出したように俺に尋ねた。


「つ、強かったですよ。俺なんかが戦ったら、10秒もたないって思いました。あ、もしかしたら1秒ももたないかもです」


「ど、どんな化け物よ、それ……星5レアの真治君か1秒もたないって、また大袈裟なんだから」


奈央さんはそうやって俺を持ち上げてくれるけど、全然大袈裟には言ってないつもりだ。


「だって、総合ランキング1位と3位の戦いですよ?もう、次元が違うって思いましたね」


だけど……不思議と「あんな風になるのは無理だ」なんて思わなかった。


俺だって、今はまだ弱いとはいえ、星5レアなんだ。


元の世界とは違う、最初から与えられた強力な力。


何をしても上手く行かなくて、逃げてばかりいた俺が、初めて強くなれるかもしれないと思えたから。


「ちょ……1位と3位って……死神と黒井風助!?よ、良くその場から逃げなかったね。私なら……逃げてるよ」


その死神と一緒に行動をしていたとはとても言えないな。


今でも鮮烈にその姿は脳裏に焼き付いているよ。