殺戮都市~バベル~

拠点を離れて30分が過ぎた。


大都市という印象だった、南軍の中心部。


そこから離れると、空が広く感じるようになって行った。


「それにしても真治君、どうして西軍に攻めたいと思ったの?一馬と食料を買いに行って、何か心境の変化があったかな?」


「え、ああ……ちょっと。とんでもない戦いを見て、俺もあんな風になれるのかなって……まあ、全然俺なんかダメなんですけどね」


ハハッと笑い、頭を掻いて見せるけど……奈央さんは真剣に話を聞いてくれているようで。


「わかるわ。私も、一馬に出会うまでは、他の人と一緒にいてね。星3レアなのに、凄く強くて……私もこんな風に戦えるのかなって思ったから」


「そうなんですか。でも、だったらどうしてその人と一緒にいなかったんですか?」


俺は……死神に断られてしまったんだけど。


それは俺自身がまだまだ弱くて、死神にとっては何のメリットもないと思われたのだろうけど。


奈央さんはそうじゃないなら、何となく理由が聞きたかった。


「どうしてって……死んだからよ。東軍にとんでもなく強い人がいてね。運悪く、PBMを破壊されてしまって、そのまま死んでしまったの」


聞いてはいけない事を聞いてしまったかな。


そこからしばらく会話はなく、俺達は西軍に向かって歩き続けた。