殺戮都市~バベル~

そうしなければ光の壁を越える事も出来ないと、意を決して俺は、ポーン達の頭上へと飛び上がった。


目の前にいた俺が消えたとでも思ったのか、ポーン達は一瞬動きを止めたけど、すぐに上を向いて俺に手を伸ばす。


俺の下に群がるポーン達が、他を押し退けてでもと、必死に手を伸ばしている。


まるでゾンビ映画のワンシーンのようで、着地する時に襲われないか不安が生じてしまう。


「ど、どいつを足場に……」


迷っている暇なんてないのに、気ばかりが焦る。


いくらポーンは敵ではないとは言え、この数に同時に襲われたら、間違いなく死んでしまうだろ!


そう思いながら、落下点にいるポーンに狙いを定め、日本刀で薙ぎ払うように振るって、その肩に着地した。


まずは俺に伸ばしていた腕を、斬り払ってから着地する事で、足を掴まれる事を防ぐ。


そして噛み付かれる前に再びジャンプ。


これを何度も繰り返して、何とか光の壁を越えて、地面に着地すると……ポーンとナイトの群れから逃げるように、俺は南軍の街へと走った。


この事に気付いている人はいるのだろうか。


俺達が同盟を結んで、バベルの塔に向かおうとしたから、こんな事になったのかと考えながら。