殺戮都市~バベル~

ペラペラとよく喋る吹雪さんを半分無視して、バベルの塔が間近に見える場所までやって来た。


ここは……奈央さんが眠る場所。


西園寺のおっさんが作ってくれた墓がある場所。


「んー?もしかしてこれって、お墓?レディを連れてお墓参りかぁ……少年もなかなか空気を読まないね!」


吹雪さんに言われたくはない!


俺はここに来るつもりだったし、勝手に付いて来たのは吹雪さんの方だろ、全く。


「奈央さんのお墓ですよ。来るのが最後になるかもしれないでしょ?だから、色んな報告をしておきたいなと思って」


「……奈央。そっか、ここに眠ってたんだ。知る事が出来て良かった。私も少し話しておこうかな」


そう言って、吹雪さんは俺の隣にやって来ると、手を合わせて目を閉じた。


俺も同じようにして、奈央さんに語り掛ける。


あれから、俺達はどんな道を辿って来たか。


何を成して、何を失ったのか。


そしてこれから、何をしようとしているのかを。


新崎さんと奈央さんがいなければ、今の俺はなくて。


もしかしたら、ここまで来る事が出来ずに、すぐに死んでしまっていたかもしれないんだ。


そう考えると、奈央さんには感謝の言葉しか思い浮かばなかった。