殺戮都市~バベル~

「ええっ!?ちょ、ちょっと!吹雪さん!?」


抱き付かれた……と言うより、タックルに近い状態で、背後から体当たりされた。


地面に倒れたまま、何とか吹雪さんを引き剥がそうとするけど……意外と力が強い!


「ほっほー、照れてる照れてる。いきなり抱き付かれて、照れるなんて純情だねぇ。良いよ良いよ。そういう所が変わってなくて」


俺にしがみついて、ニッと笑う吹雪さん。


いや……照れるとかいう以前に、いきなり押し倒されて驚いてるんですけど。


一体何の用があってこんな事をしたんだ、吹雪さんは。


「そ、そうじゃなくて!何ですかいきなり!」


「んー……物音で目が覚めてさ、なんだろう?って思ったら少年がボヘーッと歩いてるじゃない?だからつい……ね?」


つい……じゃないよ。


吹雪さんはついで、人にタックルをするのかよ。


まあ、少し変な人だとはわかってたけど。


「はいはい。ボヘーッと散歩ですよ。俺だって色々考える事があるんです。もう……24時間ないんですから」


何とか吹雪さんの腕を解き、立ち上がって制服の埃を払って空を見上げる。


「そかそか、散歩か。だったら私も付き合っちゃおっかな。素敵なレディが一緒なんて、ツイてるね!イェイイェイ!」


……自分で素敵って言っちゃったよ。