殺戮都市~バベル~

耳をつんざく破裂音が聞こえて……黒井の腹部から血が溢れ出す。


反抗グループの人達を掻き分けて、前に出た恵梨香さんが、黒井に向かって発砲したのだ。


「……頭を狙ったのだが。どうも私は射撃が下手だな」


しかし、その下手な射撃が命中して、黒井は信じられないような表情を浮かべている。


この状況では、もう黒井に勝ちはなくなった。


ポツポツと降り始めた雨が、この戦いの傷をも洗い流そうとするかのように、俺達に打ち付ける。


「終わりだ黒井。最後に訊いてやる。このまま死ぬか、南軍も連合軍に参加するか、どちらか選べ」


再び銃口を黒井に向け、恵梨香さんもがそう尋ねた。


左腕を失い、右の脇腹を刺され、腹部を撃ち抜かれた。


それでも立っていられるのは、この街が死ぬ寸前まで戦わせようとしているからか。


それとも、黒井の意地だけで立っているのか。


フラフラしながら、黒井が出した答えは……。









「真治君……決闘しよう。これで白黒……はっきり付けよう」








まさかの発言が、黒井の口から飛び出した。


「貴様……この状況でそんな事を!」


恵梨香さんは怒っているけど、こんな状態で決闘に持ち込もうとする黒井を、俺は素直に凄いと思った。