殺戮都市~バベル~

北軍で、松田の力に逆らえなかった川崎だからこそ言える言葉。


黒井の言葉も、この街を象徴していて、どちらが正しいという明確な答えはないだろう。


ランスが川崎に突き付けられる。


川崎が両手でシンガータを前に構え、その先端が盾に触れた瞬間。


クルッと盾を横にしてランスを上に弾き、黒井の懐に潜り込んだのだ。


そしてそのまま武器を横に振る。


攻防一体の、シンガータだからこそ出来る素早い動き。


だが、それすらも黒井は、ソードブレイカーで防ぐ。


普通ならここまでで攻撃は終わる。


でも……黒井は川崎を知らない!


山羊の角をソードブレイカーで弾かれ、弧を描いてシンガータを回転させた川崎。


盾の反対側に付いているもう一本の山羊の角が、黒井の右脇に突き刺さったのだ。


「くっ!こんな小手先の攻撃で!」


黒井の目の前には川崎の頭部、振り上げられたソードブレイカー。


飛び退くには体勢が整っていないこの状況で、沼沢の鎖分銅が黒井の左腕に絡み付いた。


「誰を相手にしていると思っている?俺を忘れてるんじゃないだろうな?」


「ぬ、沼沢あああああっ!!」


そう叫んだ瞬間、俺と狩野が黒井に飛び掛かった。