殺戮都市~バベル~

内藤さんの血を浴びて、次の獲物を狙う獣のような目で周囲を見回す。


「内藤!こんな時に貧血とか!」


強くなって、しぶとく生き残っていた内藤さんが……あっさり殺されてしまった。


攻撃直後の僅かな隙を狙って、川崎が黒井に詰め寄る。


腕と一直線になるようにシンガータを黒井に突き付け、山羊の角が襲い掛かる。


だが、その山羊の角の先端にソードブレイカーを合わせて弾き、盾が正面に向いた瞬間、川崎から距離を取る為に盾に体当たり。


川崎を吹っ飛ばすほどの威力はないものの、よろめかせるには十分な物だった。


「この野郎」


川崎がよろめいたのを、ただ見ているだけではない。


既に沼沢が黒井に接近し、鎖を巻き付けた拳を放っていたのだ。


ガンッ!という金属音が聞こえた。


沼沢の動きにさえ反応した黒井が、ランスを逆手に持って、それを受け止めた。


勢いに負けないように、アスファルトにランスを突き刺して。


だけど沼沢の攻撃は単発では終わらない。


左右の手から繰り出される連続攻撃を、黒井はソードブレイカーとランスで防ぐ事しか出来ないでいた。


「真治君!今しかないっ!」


狩野に促され、頷いた俺は、黒井に駆け寄った。