殺戮都市~バベル~

「川崎龍太郎に沼沢裕樹……くっ!月森!俺に手を貸せ!」


「そ、そんな無茶言わないで!こんなの……勝てるわけがないじゃない」


戦意を喪失した様子の月森は、すでに戦いを止めて武器を下ろしていた。


恵梨香さんも、戦力になりそうな人間を無意味に殺すなんて事はしないみたいで、戦闘は終了。


後は……こっちだけだ。


「さあ、ここまでだな。真治君がいなければ、お前を追い詰める事は出来なかった。だから、遠慮なく行かせてもらうぞ」


シンガータを構えた川崎が、黒井を睨み付ける。


少し不満そうな表情を浮かべながら、沼沢も鎖分銅を両手に巻いて構えた。


不利な状況が一転、俺達に圧倒的有利な状況へと変わる。


そんな中でも……黒井の目は、さらに鋭さを増して、攻撃姿勢に入ったのだ。


「雑魚を揃えて……俺の相手になるとでも思ってるのかよ!俺は黒井風助!南軍最強なんだぞ!」


追い詰められて、今までにない気迫を感じる。


ピクリとでも動けば、そのランスの餌食になってしまいそうな、凶悪な気迫を。


そんな空気の中、内藤さんがよろめいた。


「あ……貧血」


そう言ったと同時に……黒井が素早く内藤さんに詰め寄って、その腹部にランスを突き付けたのだ。


瞬きをする間もなく貫かれた内藤さんの身体は……下半身を残して、上半身が宙に舞った。