殺戮都市~バベル~

くっ!


そりゃあ、俺と明美さんの問題だと言われればそれまでだ。


奈央さんが殺されたから、黒井にも恨みを抱けと言うのは確かにお門違いかもしれない。


だけどこの女は……新崎さんを裏切って池田に取り入り、拠り所がなくなったからって最後は黒井かよ!


「丁度三対三だな。数的不利だとは言わせんぞ?洗浄が迫っているんだ。早く終わらせよう」


恵梨香さんはすでにやる気満々で、今にも黒井に飛び掛かりそうだ。


「ま、待ってください。黒井さん、俺達と一緒に、バベルの塔に行きませんか?絶対に黒井さんの力は必要になるはずです。力を貸してください」


そんな恵梨香さんを制止して、最後の望みに賭けるように、俺は黒井に尋ねた。


「あ、あんた!今更何言ってるのよ!そんな話が通るわけないで……」


明美さんが怒鳴ったのを、黒井が手を挙げて止める。


「それは……キミとしての意見かい?それとも、連合軍のリーダーとしての意見かい?」


ニヤリと笑う黒井に、俺はどう答えれば良いのか。


黒井は……どんな答えを求めているのだろうか。


「りょ、両方です。俺としても、連合軍のリーダーとしても、黒井さんの力を貸してほしいです」