殺戮都市~バベル~

勝負は、呆気ない幕切れとなった。


斬撃をモロに食らった菅は、血を噴き出しながら仰向けに倒れて。


それでも嬉しそうな表情を浮かべているのは理解出来ないけど、それほど狩野とデートの約束が出来たのが嬉しかったのだろう。


「終わったな。全く、とんだ茶番を見せおって」


俺と一緒に二人の戦いを見ていた恵梨香さんが、呆れたように首を横に振り、菅のいるビルへと飛び移る。


俺もそれに続いて移動すると、狩野が何やら、倒れた菅に近付いて話をしていたのだ。


「仕方ないからフレンド登録をしてあげるわ。ほら、操作出来る?」


「も、もちろん……フレンド登録するまで、死んでたまるかっての」


……どんな根性してるんだよ、こいつは。


死にそうなほどの攻撃を食らって、回復よりもフレンド登録を優先させるのか。


そして、二人はフレンド登録をしたようで、狩野は菅のPBMをそっと身体の上に置いた。


「回復するなら好きにしなさい。でもね、また私の前に現れるようなら、次は殺すわ。それは覚えておいて」


この短時間で二人にどんな感情が芽生えたのか。


殺さないという選択肢を選んだ狩野の気持ちが、俺にはよくわからなかった。