殺戮都市~バベル~

振り下ろされた日本刀が、菅に襲い掛かる。


サーベルを頭上に掲げてそれを受け止めるも、力負けしているのか、何度も体勢を崩される菅。


狩野を見ていると、俺の戦い方がいかに危なっかしい物かがわかるよ。


まあ、それを受け止める菅も相当な強さなんだろうけど。


「でさ、今度会った時はデートしてくれるかな!?南軍のあのビルから見る夜景は、この街でもなかなか見られない絶景だと思うんだよね!」


距離を取る為にサーベルを横に振り、狩野を後退させるけど、その攻撃には殺気が込められていないのがわかる。


こいつ……全然本気でやってないな。


何の為に俺達の前に現れたんだよ。


「この勝負、狩野の勝ちだな。殺す気がなくて勝てる相手ではないだろうに」


恵梨香さんもそう思うのか。


元々は俺の居場所を知って、戦うつもりでここにやって来たんだろうけど、狩野を見て目的が変わってしまったのだろう。


そんなに狩野が気に入ったなら、黒井じゃなくてこちら側に付けば良いのに。


「……ええ、一度なら付き合ってあげても良いわよ」


狩野が言ったその言葉で、菅の表情がパアッと明るくなった。


「ほ、本当に!?」


そしてそれは、菅が見せた初めての隙らしい隙。


当然狩野が見逃すわけもなく、ノーモーションから振り上げられた日本刀が、菅の身体を斬り裂いたのだ。


「ただし、全てが終わってからね」