殺戮都市~バベル~

再び移動を開始した俺達は、恵梨香さんに言われたように、真っ直ぐではなく、右に左に蛇行して進んだ。


南軍の中心地に近付くにつれ、屋上にいる人影はまばらに。


調子良く進んでいる俺達の、最大の難関は大通りだった。


中心地に近くなればなるほど、例の攻撃が俺達を襲う回数が増える。


この攻撃を仕掛けて来ているやつは……俺達がジャンプするタイミングを見計らって矢を射っていたのだ。


そしてまたジャンプ。


着地地点と、前方の暗闇に意識を集中し、日本刀を構える。


と、同時に俺に迫る高速の暗殺者。


その黒い矢は、目の前まで来なければ俺には確認すら出来ない!


「くそっ!」


腕を振り上げるだけじゃ防御が間に合わないと判断した俺は、身体ごと捻ってその矢を日本刀の鍔で受け止める。


空中でバランスを崩して、着地に失敗し、屋上をゴロゴロと転がったけど、すぐに体勢を整えて走り出した。


なかなか厳しい攻撃だな。


狩野は見えているし、それを防ぐ速度も持ち合わせている。


恵梨香さんも慣れたみたいで、トンファーで難なく防いでいるみたいだけど……。


俺は、反応出来るだけの速度はあるようだけど、それを見る目が二人よりも劣っているような気がする。