殺戮都市~バベル~

俺がそう言うと、急に恵梨香さんは顔を真っ赤にして、慌てたように声を上げた。


「こっ、これはだな!しょ、少年がまた怒って香月の所に向かわないかが心配なだけであってだな!ずっと手を繋いでいたいとか、そんな気持ちは一切なくだな!」


なんでそんなに焦っているのかはわからないけど、ここまで離れたら、わざわざデパートに戻ってまで香月を斬ろうとかは考えないんだけどな。


そんな中で、先を行く内藤さんがジーッとこちらを見ていて、ボソリと一言。


「誤魔化すの下手か」


その一言で、恵梨香さんの顔がますます赤くなる。


「もっと素直になれば良いのにー。恵梨香ちゃんは純情なんだよねー」


「そうそう。見てて楽しいわ」


内藤さんの隣で、美優と真冬がキャッキャ言ってるけど……純情な人が、堂々と全裸で寝たり、抱きついたりするか?


甘いなあと思いながら、この中では俺しか知らない恵梨香さんの秘密に、フッと笑みを浮かべた。


「む、むうっ……少年、特に意味はないかもしれないが……もう少しだけ、こうしていて良いか?」


そんな事を考えている俺に、照れた様子でそう呟いた恵梨香さん。


「え?ああ、はい。全然良いですけど」


恵梨香さんも心配性だなあ。