殺戮都市~バベル~

砂場に近付き、内藤さんに声を掛けようとしたけど、あんな事があった後で一体何を言えば良いのか。


亜美と優を殺した事は許せないけど……でも、二人はもう死んでいたんだよな。


そうだとはわかっているけど、頭のどこかでそれを認めたくない俺がいる。








「……恨んでくれても構わんよ。そうしなければシンペロが死んでいた。俺はそれが嫌だから、目の前の敵を殺しただけだ」










砂の山を作りながら、内藤さんが振り返りもせずに俺にそう呟いた。


砂遊びをしているのかと思ったけど、どうやら亜美と優の墓を作ってくれているようで、俺も手伝う為に砂場に屈んだ。


「……シンペロ。この街は悲しいな」


「はい」


内藤さんの言葉に、俺は小さく呟いた。


「大切な人を守りたいと思っても、守れる人なんてごく一部だ。それでも、守れない時だってある」


「……はい」


どうして二人が死んだのか。


俺は名鳥のせいにしようとしていたのかもしれない。


一緒に連れて行く事が出来ないから、面倒を見てくれと頼んだのは俺なのに。


責任を擦り付けて、逃げようとしていたんだと考えると……俺は自分が情けなくなった。