殺戮都市~バベル~

「現実を見ろ!お前のその首の歯型は何だ!?いくらこっちが人間だと思っていても、結局化け物は俺達を餌としか見ていないんだよ!それがその証拠だ!目を覚ませバカ野郎!」


そう言って、内藤さんが拳を振り上げて、俺の顔を殴り付けた。


さっきのお返しと言わんばかりに。


だけどその威力は俺のパンチなんかよりも何倍も重くて……。


情けない事に、その一撃で気を失って倒れてしまったのだ。


何も……本当に何も出来ずに。















しばらくして俺が目を覚ますと、公園の例の遊具の前。


殴られた顎と、噛み付かれた首がズキンと痛む。


どれくらい気絶していたのかはわからないけど、そんなに時間は経っていないよな?


起き上がって辺りを見回すと……亜美と優の亡骸がない。


地面に血痕はあるのに……一体どこに。


不思議に思って、その場に立ち上がって周囲を見回してみる。


すると……砂場に、白い人影が見えた。


内藤さんが砂遊びをしているのか、こちらに背を向けて、大きな山を作っていたのだ。


……あんな事があったから、顔を合わせるのをためらってしまう。


亜美と優を殺されて、パニックに陥ったけど、内藤さんは俺を助けようとしてくれたんだよな。