殺戮都市~バベル~

変わり果てた二人の姿に涙する俺の前に、内藤さんが歩み出た。


手には偃月刀。


それを亜美と優に向けている。


「な、内藤さん……何をしてるんですか。その二人は、亜美と優なんです。やめてください!」


「……シンペロ、良く見ろ。この二人はもう人間じゃない。知り合いだったかもしれないが、もうポーンなんだよ。この街に魂を囚われた、化け物なんだ」


化け物……そうじゃない!


優は、亜美を守る為に今も必死に生きているんだ!


俺は立ち上がり、日本刀を抜いて内藤さんの首に刃を当てた。


「この二人は……化け物なんかじゃない!武器を引っ込めてください……じゃないと、内藤さんでも!」


「……目を覚ませ。二人の魂を解き放ってやるにはこうするしかないんだよ。それとも、シンペロが知らない場所で、どこの誰かわからないやつに殺されるのは良いって言うのか?この二人が大切だと思うなら、化け物としてこれ以上生かすんじゃない!」


もう……どうして良いかわからない。


亜美と優を助けたいと願っていたのに、ポーンになってしまった二人。


内藤さんの言う事もわかるし、でも引くに引けない。


身動き一つ取れずに、内藤さんの首に刃を当てた俺に……ポーンになった亜美が口を開いた。