殺戮都市~バベル~

「いや、待ってください内藤さん……何か、変じゃないですか?」


「えっ……いつも通り英国紳士的な隙のない格好だけど」


あんたに関しては、変の塊だよ。


それに、英国紳士をやたら推すな。


「違いますよ。ほら、見てください。ここの上、光の壁が通ってるのに、ポーンは中に入って行った。もしかして、光の壁は地下にまでは張られてないんじゃないですか?」


俺は土手の上を指差し、その上に存在している光の壁を見詰めた。


「うーむ。これはどういう事だ?地下から他軍に侵入しようとしたって話なら聞いた事があるけど、この光の壁は地下にも伸びているって確認されているはずだが……バグか何かかな?」


この街は、アプリゲームの中の世界。


そう考えると、内藤さんが言ったバグというのは、あながち間違いではないような気がする。


こんな所、誰も通らないだろうから。


「とにかく行ってみましょう。光の壁がないなら、北軍のどこかに繋がっているはずです」


まさかこれを教える為に、このポーンは俺達を連れて来たのか?


でも、今の俺達なら、こんな所を通らなくても、中央部を通って北軍に入れるんだけどな。