殺戮都市~バベル~

言葉を交わす事もなく、俺を見送るようにその場に留まり続けた沼沢。


今は、雪子さん達を守ってくれるだけで良い。


いずれ、バベルの塔に侵攻する時に協力をしてくれればと思って、俺も声は掛けなかった。


そして、内藤さんと二人で移動する事10分。


俺達の前に、ポーンが四匹姿を現したのだ。


光の壁にほど近い場所で、獲物を求めて西軍の中まで入って来たのだろうか。


「シンペロ、醜い化け物が迷い込んだようだぜ?どうせ気付かれれば襲われるんだ、ここは一つ、先制攻撃と行こうか」


……シンペロ?


シンシン(仮)じゃなくなって、妙なあだ名が決定してしまったな。


まあ……呼び名なんてこの際どうでも良い。


「良いですよ。駆除しておいた方が、西軍の人も安心出来るでしょうしね」


内藤さんの提案に乗り、日本刀を取り出して、ポーンを見た。


初めてポーンに襲われた時の恐怖は、今でも心に残ってる。


だから俺はポーンが嫌いで、それを払拭したいと今でも思っているのかもしれないな。


そして、俺と内藤さんは駆け出した。


ポーンに気付かれる前に高速で接近して、開戦と同時にその首を斬り落とす。


残りの二匹がそれに気付いた時には……すでに身体は真っ二つ。


唸り声一つ上げる間もなく、俺と内藤さんはポーンを始末した。