殺戮都市~バベル~

いつの間にか、俺は大きな流れの中心にいて、それは抗う事の出来ない物へと変わってしまった。


この街に来るまでは、ただの高校生だった俺が、小さな流れに身を委ねているうちにここまでやって来てしまったのだろうか。


「わかりました。俺、北軍に行って来ます。出来れば、南軍の人達と戦わなくても、連合軍に参加してもらえるように」


ソファから立ち上がり、皆の顔を見ると……驚いた顔が半分、呆れたような顔が半分。


「お前、本気でそんな事を言ってんのか!?相手はあの黒井だぞ!話して済むなら、とっくにやってるっての!」


二毛が怒り混じりに俺に詰め寄り、頭をバシバシ叩き付ける。


頭は大丈夫か?という事なんだろうけど、俺は至って真面目だ。


「はっ。強くなっても自分を曲げないか。真治、本当に強くなったね、あんた。良いじゃないか、連合軍のリーダーがそう言ってるなら、やれるだけやってみなよ」


俺は二毛の手を払い除け、雪子さんに頷くと、内藤さんに目をやった。


「え?俺も行くの?まさか。この美女パラダイスから俺は離れないよ?だって俺は連合軍じゃ……」


「じゃあ行ってきます。また戻って来ますから、死なないでください」


話している途中の内藤さんの白鳥の頭部を掴み、俺はそう言って部屋を出た。