殺戮都市~バベル~

俺は……どっちを応援する事も出来ずに、ただ成り行きを見守るだけ。


死神のトンファーが黒井に襲い掛かり、勝負は決した!


なんて、このレベルの戦いで、俺みたいな弱いやつが思うほど簡単に終わるはずがなかった。


ガァン!!


と、震えるような音が聞こえて、ありえない光景が俺の目に映ったのだ。


地面に垂直に突き刺さるランス。


その上で、ニッと笑う黒井。


死神が捉えたはずの黒井は、ランスで……それに渾身の一撃を放っただけだった。



何が起こったのか……良く分からないけど、一瞬だが見えた。


ナイフでの防御が間に合わないと判断した黒井は、ランスから手を放して消した。


そして素早く地面に対して垂直にランスを取り出して、突き刺した反動で身体を押し上げたのだ。


「あー!もうっ!飛んでくれれば私のチャクラムの餌食だったのに!」


弾かれた武器が手元に戻って、投げる準備が出来ていた吹雪さんが、悔しそうに呟く。


それにしたって……なんて戦いだよ。


これが、ランキング一桁の戦いなのか?


俺と黒井……同じ星5レアなのに、レベルが違い過ぎる。